《処暑前の月見茶会》
2025 年処暑前日、台北は相変わらずの蒸し暑さでしたが、そんな中、私は安徳
昇芸術(Anderson
Art)が陽明山の麓の「裏山」で催された集いに参加させて いただき、そこで月見雅集と題する煎茶
道のお茶席を設けさせていただきま
した。 お茶室の建物は台湾有数の景観設計士である呉書原によ
る設計で、室内は立 派な屏風を背景に、私は抱月棚を用意し、草花が美しく影を落とすよう飾り を
凝 らし、初秋の清々しい雰囲気を届けられるようにと、心に思い描く月見
茶会の空間をデザイン致
しました。 お茶席では、夕暮れ時の涼しい秋風が吹く中で、フルスの奏でる音楽を聴き ながら、お
茶を楽しむことができ、また、絵画や踊り、そして園林の植物を
鑑賞したりといった楽しみもござい
ました。 参加者の多くは芸術を愛する文人の方々で、煎茶道にも大変興味を持ってい ただけましあ
る来客からは、茶席の終わりに「お茶をいただいた今のこ
のひと時が一番幸せを感じます。」と嬉し
いお言葉をいただきました。 お茶の香りがゆっくりと広がる中 庭の芝生には斜めに映る樹木の蔭 耳
には和やかな音楽が流れ お茶を入れながらゆったりとした時間を過ごす
美しい秋の月が木の枝に昇
る頃 お茶をそっと手に共に楽しむ至福の時 私はこの茶席で、結界の上に書かれた「無事」の意味を
会得することができ たように思いました。それは、心にゆとりを持てば、自ずと「日日是好日」
と
いう言葉のように、お茶のある生活の素晴らしさが分かるのだと。 そして、月見茶会を通して心に思
い浮かぶのはお家元様、副家元様への感謝 の気持ち。いつも労を厭わず懇切丁寧にご指導いただき、
心より感謝申し上
げます。 教授 陳秀麗


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