花観茶会そして冷茶茶会へ
お稽古を重ねる中で、お煎茶の味わいをより多くの方たちに届けるには…が社中で話題となることがありました。
そこで、同門の方の古民家を会場とすることに快諾頂き、桜の見頃のころ 知人やご近所の方にお声掛けし、卓式点前三席でお迎えしました。
卓式点前 短冊 軽燕 風 斜めに受ける 文浄老師
盛り物 閑窓清友
正客定 百寿大吉
テーブル席で自ずと空気も和み、設えの短冊や盛物・正客定め、お道具にお点前。そしてお煎茶の味わい 何れでも喜んで頂きました。
花見茶会を終えた数日後、おひとりの方から「あのお味を子供たちの記憶として残してやりたい」とお声掛けがありました。
ボランティアで週一回コミュニティーセンターで小学生の放課後子供教室にて手作りおやつを提供されている方でしたので、夏休みのはじめに体験会をすることにいたしました。
前日の会場造りには子供たちも経験のない畳拭きに挑戦。「楽しみだなあ」の声が聞かれました。
当日は開場が待てず落ち着かない雰囲気でしたが、席入りの後は、『瀧』の軸と竹籠に山草を入れて涼しさを演出していること、日常生活の中のお茶のこと、また席での客としてのあいさつやお菓子や、お茶をいただくマナーなど親しく先生からのお話を聞くことで、次第に楽しむ雰囲気が生まれました。いよいよお茶が運ばれました。初体験でお茶の苦みに表情を崩す子もいましたが、挙って手作りのわらび餅がとても好評でした。
平素は活発でも整えられた茶席で静かに待つことを自然に体験できたと感じます。アンケートで「お菓子のあとの二煎目の味が美味しく納得できた」「また参加したい」との声が多数ありました。
最後の席は大人の方も交じり三席を無事終えました。
平素のお稽古で幅広く学ばせて戴いていることが今回の茶会につながったと考えます。
お茶の力を信じ、今後もつながりが感じられる場造りのため役立てれば幸いと願っています。ありがとうございます。 島根支部 佐々木翠康
島根支部の皆様、2件にわたるお茶会報告ありがとうございました。
窓からの桜も美しく卓式点前で和やかな茶会であったと思われます。さぞかし、美味しいお茶だったのでしょうね。そして「お子さんたちに美味しいお茶を飲ませてあげたい」という思いから、見事に実行されましたこと嬉しく想います。
お子様たちも暑い夏日に冷たいお茶とわらび餅を楽しまれたことと思います。今回の茶会体験や味覚の記憶がお子様たちにとって良き思い出になりますように。
佐々木社中のみなさま、ありがとうございました。